つきのつれづれ

好きなものに囲まれたい主婦

人生で一番古い記憶

お題「人生で一番古い記憶」

人生で一番古い記憶は何か考えてみたら

だふん、ひいおばあちゃんのお葬式だと思う

私の祖母は9人兄弟の長女で長生きの家系だったので

ひいおじいちゃんやらひいおばあちゃんやら

祖母の兄弟で似たような顔のおじいちゃんたちがいっぱいいた

 

私が覚えているのは

 

ひいおばあちゃんが

土に埋められるところ

 

土葬だった

祖母の実家はそれはそれは山奥で

ぽつんと一軒家みたいなところだったと思う

牛もいて梨畑があって山も持っててお家の近くにお墓があって

みんなそこで産まれてそこで死んでいくような土地だった

救急車とかもそう簡単には来れなさそう

 

夏休みとかにそこに遊びに行くときは

山道をぐるぐるぐるぐる回るから必ず車酔いをしたし

崖から落ちるんじゃないかと気が気じゃないし

お家のトイレは離れたところにあるし

お仏壇がでっかいし

牛臭かった

 

でも、山で松茸が取れたり

梨をもいだり 

おうちは広いし遊び放題

母家とは別に離れにひいおじいちゃんの部屋があって

そこに行くのも楽しかった

 

お葬式というのは強烈な印象があるんだなと思う

葬儀場ではなくて自宅での葬儀

ひいおばあちゃんのお葬式は

土葬自体にびっくりしたわけじゃない

子供が金魚や虫が死んだら土を掘ってお墓にするように

ああ、そうなんだと思った

死んじゃったから土の中に行くんだな

悲しいとかそういうのはあんまりなかった

大往生で、寿命だったと思うし

みんなが泣いているという記憶もない

お葬式が悲しいことだとわからなかった

でも 死んじゃうということを初めて実感したんだと思う

 

その数年後にひいおじいちゃんのお葬式があって

そのときはもう火葬だった

ちょっと成長した私は

どうして鼻の穴に綿を詰めてるんだろうとか

包丁をおなかの上においていいのかな

とか考えてひいおじいちゃんの顔をみてた

 

ひいおじいちゃんにはお手紙をもらったり

可愛がってもらった記憶があったからこのときはさみしかった

でも、やっぱり老衰だったからか

みんなが泣いている感じではなかったな

受け入れ体制ができている自然なことっていう感じのお見送り

 

そのあとも、母方の祖父、母方の曾祖母 とお葬式ばかりに参列する

子供時代だったな